1円携帯不買運動 (1円携帯と携帯電話料金の不透明性)
格安携帯電話と通話・通信料金の不透明性・不公平さについての記事が、毎日新聞に掲載されていました。もちろん、スマートフォンなどの、通話・通信料金を支払う端末についてもあてはまります。
「販売奨励金」は、携帯電話の利用者が払った通信料金で賄われている。多くの人たちが支払った通話料金の一部が、一部の人の端末の代金に「流用」されている <携帯電話>「1円」「0円」端末、「販売奨励金」に秘密が(毎日新聞)
端末を正規の価格で購入せざるを得ないスマートフォンユーザーは、毎月の高額な通信費で負担が多いだけで、メリットが全くないです。 雑記(伊藤浩一のW-ZERO3応援団)
漠然とは知っていましたが、このように明確な記事になると、やはりインパクトがあります。携帯電話キャリア各社は、我々の通話・通信料金を不透明な形で流用して、端末価格の引き下げを図っています。
通話・通信料と1円携帯電話の仕組み
毎日新聞の記事をまとめてみると、以下のような仕組みになっています。
- 店頭で1円の携帯電話を販売
- 1円の携帯電話の製造コストは数万円
- 数万円 - 1円 の差額は携帯電話キャリアが支払う
- 支払うお金は、消費者の通話・通信料に上乗せ
つまり、消費者は通話・通信料金の実費以外に、携帯電話の端末料金も支払っていることになります。
しかもこの上乗せ料金は、自分の携帯電話に対しての上乗せ料金ではありません。他人が1円で携帯電話を購入するための上乗せ料金です。そのため、自分の携帯電話の端末料金以上にお金を支払うことになります。
透明性が高いSoftBank
SoftBankの場合、携帯電話を契約するさいにかかる端末料金は0円です。しかし、0円で契約したあとに、2年かけて割賦で支払うか、その場で端末を購入するかを決めることができます。
もちろん割賦で購入したあとは、その後の支払いがなくなります。そのような仕組み上、他社と比べると透明性が高いように見えます。
透明性が高いように見えるだけで、実情は不透明な資金運用をしているのかもしれませんが、割賦での支払い形式について明確に提示しているだけ、他社より良心的のように思います。
他社は、事実を隠蔽して、本当に携帯電話が1円で販売されているかのように見せかけ、消費者を騙しているように見えます。
マスコミはこの問題を大きく取上げるべきではないか?
携帯電話料金について、ここまで明確に取上げた記事を見たのは、毎日新聞が始めてです。マスコミは、なぜ、携帯電話料金について大きく取上げないのでしょうか?
携帯電話利用者が、他人のための携帯電話端末料金を支払い続けさせられているという事実を、広く知らしめる必要があるように思います。
消費者がとるべき行動
1円携帯を購入しないことです。携帯キャリアの商法を助長することになります。1円で購入できてラッキーなどと思うかもしれませんが、数年後には携帯電話の金額以上のお金を支払うことになります。
もちろん、1円で購入しようがしまいが、携帯電話料金に他人の端末料金を上乗せされた形で携帯電話料金の請求がありますが、1円で購入するニーズを減らすことが必要です。そのためにも、まずは自分が1円で携帯電話を購入しないことです。
1円携帯不買運動
ここまで記事を書いてきて思いついたのですが、1円携帯不買運動というのを起こしてみると面白いかもしれませんね。ひとまず思いつく項目は以下の通りです。
- 1円携帯を購入しない。
- SoftBankの割賦による、0円携帯は購入しても良い。
商品を適正な価格で購入するというのは、消費者として必要な行為です。安すぎる価格で購入するとき、その裏には何かがあります。その何かが製造上の工夫であれば良いのですが、不透明な資金流用であったり、末端の生産者の賃金カットによるものであったりした場合、そのような商品を購入すべきではありません。